2019年、2022年、2023年に続き、早いもので4回目の「横浜マラソン2024」のフルマラソンに参加(認知症徘徊GPSセンターの演習はおまけ?)してきました。
せっかくなので、4回フルマラソンに参加したので冒頭は「横浜マラソン体験記」ということで少し感想にも触れたいと思います。まず、横浜マラソンの特徴は、何と言っても横浜のシンボルである「みなとみらい地区」やベイブリッジを眺めながら「高速道路を走る(走れる)」ことかなと思います。ただですね、横浜マラソンはフルマラソンの中でも「過酷」「辛い」という声もあるそうですが、その理由のひとつは、横浜マラソンの特徴でもある「高速道路を走る」ではないかと思います。
この高速道路ですが、車で走っていると平坦に見えるのですが、実際に走ってみるとお椀をひっくり返したように中央分離帯が高く、両端が低い形状になっています。これは「横断勾配」と呼ばれるそうで、道路の横方向の傾きで、「道路構造令」に準拠し、片側1車線の場合1.5%、片側2車線以上の場合2.0%を標準として傾斜しているそうで、横浜マラソンの首都高速湾岸線区間は主に片側3車線なので2.0%程度の傾斜があると推測できます。他の方の横浜マラソン体験記では、カーブでは左右に傾き(バンク)があるから走りにくい等とありましたが、カーブ以外も傾斜があるので、より一層走りづらいと感じるのではないかと思います。ちなみにこの「横断勾配」は、雨天時の排水性能を高め、路面の水たまりを防ぐ効果等があるそうです。2.0%程度の傾斜は、100メートル進むと高さが2メートル上がる勾配で「ゆるやかなスロープ」程度ですので、進行方向に沿った勾配(縦断勾配)は歩く人も傾きを感じにくく疲れも少なく、もちろん車椅子やベビーカーでもスムーズに移動できますが、横浜マラソンの高速道路区間(約20~36キロ地点)の約16kmもの長距離で左右の足の傾きが若干違うとなると話は別となります。
まず高速道路の攻略としてこの2.0%程度の傾斜があることを理解しておくことが大切なことのひとつではないかと思います。最近のスマートフォンでは水平器機能で傾斜を調べることができるので、「ゆるやかなスロープ」があったら傾斜を調べて体を進行方向と垂直にして傾きを体験してみるのも良いかもしれません。横浜マラソンに初参加の方は、事前に高速道路の「横断勾配」の存在を認識せず走ると「え、こんなに横方向に傾斜あるの?」「中央分離帯側か、両端側どっちを走ると楽なの?」「え、右足と左足の傾斜が違う」「足痛い」という感じで心も足も乱れてしまい、私自身まずここで集中力が切れ初参加の挑戦は目標タイムを大きく下回ってしまいました。その時は、認知症徘徊GPSセンターの演習でもあったので、「GPS機能付き時計が密集する中でも、認知症徘徊GPSセンターのGPSは測定できるか」というお題があり、こちらはしっかりと測定できましたが、「横浜マラソンに参加するなら、せっかくなら良いタイムを目指すぞ!」とマラソン初心者の私は4時間切りを目標にし、コツコツと練習しました。
そして、2回目の横浜マラソン参戦では、もちろん高速道路の横断勾配があるものだと意識して、「勾配あるぞ、勾配あるぞ」とイメージして高速道路に望みましたが、2022年の横浜マラソンは想定外の「暑さ」との闘いでした。高速道路を走る前は高速道路の下を走る区間があるのですが、これがまた日陰で涼しく、風も気持ちよく、ずっと高速道路の下を走りたいと思えるくらいなのですが、高速道路はその逆で、遮るものがないので、太陽との闘いです。そして私はこの暑さで体力が奪われ、その後に心も奪われ、一気に失速し、2度目の惨敗になりました。
そして、2023年の3回目の挑戦、3度目の正直で、横浜マラソンの攻略には、「高速道路の勾配」「高速道路の暑さ」を意識して挑戦しましたが、これまた想定外の「風、風、風、斜めからの向かい風」に見舞われ、体力前に心が乱れ、風が強かったら他の選手の風下に入ると事前にイメージはしていたものの、高速道路は集団も少なく、風よけになる防風柵も少ないので、全身で風を受けてしまいます。そして、またまた2019年、2022年に続き、2023年の3回目の挑戦も高速道路で一気に失速し、3度目の惨敗になりました。フルマラソンはメンタル面の勝負が重要なスポーツのひとつで、心が乱れたり集中力が切れたりすると気力を失い、それまで走り続けていたのに突然歩き始めてしまい、一度歩き始めると、少し走っては歩くの繰り返しになってしまいます。そんな私は、3回目の横浜マラソン挑戦では、高速道路で歩いてしまい、それからは高速道路上の仮設トイレに行き、給水所でモグモグおやつを食べ、高速道路上で応援パフォーマンスをしてくださっているダンスを見ながら、遠くに見えるランドマークタワーに「まだ遠いよ」とぼやきつつ、ゴールを目指し、3度目の挑戦は、またしても惨敗となりました。
そして、そして、4回目の「横浜マラソン2024」は、高速道路の「勾配」「暑さ」「風」を意識して、右腕に認知症徘徊GPSセンターのGPSをテーピングでぐるぐる巻きにして挑みました。その結果、2019年は「4:21:48」、2022年は「4:24:52」、2023年は「4:14:15」、そして、4回目の「横浜マラソン2024」は「3:45:18」という目標の4時間切りを達成することができました。ただ、実は過去3回と違う点がありまして、今回は私だけではなく、認知症徘徊GPSセンターを運営しているケアミックス株式会社という私が所属している会社のメンバー3人で走り、そのうち1人は、はるか先を走り、もう1人とはスタートから高速道路終盤まで一緒に走ったことが「勾配」「暑さ」「風」を意識するよりも大きな要因だったのではないかと思います。私より早く走れる人が一緒に走ってくれて、声掛けしてくれたり、風よけをしてくれたり、、、その後3人で万葉の湯で温泉と美味しいビールで横浜マラソンをつまみに楽しい時間を過ごしました。
ということで、「横浜マラソン体験記」のまとめは、横浜マラソンの攻略は、高速道路を攻略することで、その鍵は高速道路の「勾配」「暑さ」「風」であり、それを事前に意識することで心を乱すことなく走ることができるのではないかと思います。ただ、それ以上に大切なのは、日頃の練習、また応援してくれる仲間、一緒に楽しく前向きにチャレンジする仲間の存在ではないかと思います。
長くなりましたが、記念すべき4回目の横浜マラソンでの認知症徘徊GPSセンターの演習は、写真の通りしっかり正確にGPSは測位できました。認知症で日々大変な思いをされているご本人、ご家族、関係者の方々の精神的な負担を軽減したい、せっかく便利な認知症徘徊対策グッズがあっても、初期費用がかかる、契約期間が長いでは使いづらいと考え、私たちは初期費用無料で、いつでも解約できるように1か月単位でのレンタルにしています。私たちのGPSが様々な環境下においてもしっかりGPS測位できるかということで始めた認知症徘徊GPSセンターの演習ですが、車で500キロ徘徊しても、山道を30キロ徘徊しても、1周3キロの周回コースを7周徘徊しても、川沿いを100キロ徘徊しても、「安心してください、ちゃんとGPSは測位されていますよ」。ということで、今回の「認知症徘徊GPSの動作チェックでフルマラソンに挑戦」は、6年越しの4時間切りを達成し、無事完了しました。